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ペリネイタルケア  2018年 夏季増刊117CG-302子宮収縮波形 どう解釈する?●正しい子宮収縮の把握の必要性 分娩監視装置は、胎児心拍数と子宮収縮を計測します。子宮収縮は意外と着目されませんが、その評価は大事です。子宮収縮のタイミングが分からないと、それに対応する胎児心拍数の変化を評価することができません。また、適切な子宮収縮の把握は、分娩進行や子宮収縮の強弱の判断に必須ですし、時に子宮内の異常を察知するためにも役立ちます。 陣痛の計測には「内測法」と「外測法」があります(図1)1)。内測法は、子宮内圧を直接測定する方法で、カテーテル型の圧トランスデューサ(検出器)を子宮内腔に挿入し、子宮内の圧力を直接計測します。 外測法は、子宮内圧を体外から間接的に測定(推定)する方法で、圧トランスデューサを子宮底部腹壁上に固定して、腹壁から受ける圧力の変化を電気信号に変換して子宮収縮を記録します(図2)2)。外測法は侵襲的でないため未破水の妊婦に使用できることや、分娩前や早産期に使えるため、臨床現場で主に用いられています。 外測法では、陣痛周期の測定は正確ですが、陣痛持続時間や子宮収縮の強さはあまり正確分娩管理のギモンCG-302子宮収縮波形どう解釈する?昭和大学医学部産婦人科学講座 助教 新垣達也  あらかき たつや同 教授 関沢明彦 せきざわ あきひこ子宮収縮陣痛計測(文献1を参考に作成)図1圧トランスデューサー内測法外測法

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