1分娩誘発、子宮収縮促進一般名(商品名)適 応禁 忌副作用作用機序オキシトシン(アトニンⓇ-O)(→222ページ)子宮収縮の誘発、促進ならびに子宮出血の治療目的前置胎盤、児頭骨盤不均衡、重度胎児機能不全、過強陣痛、プロスタグランジン製剤投与中の患者過強陣痛、子宮破裂、頸管裂傷、羊水塞栓症、胎児機能不全子宮平滑筋のオキシトシン受容体に作用し、細胞外から細胞内へCaイオンの流入を促進することで子宮筋の収縮を起こすジノプロスト(PGF2α)(プロスタルモンⓇ・F)(→223ページ)妊娠末期における陣痛誘発・陣痛促進・分娩促進前置胎盤、児頭骨盤不均衡、重度胎児機能不全、過強陣痛、オキシトシン・ジノプロスト投与中の患者、気管支喘息過強陣痛、胎児機能不全、心室細動・心停止・ショック、呼吸困難、腸管蠕動運動亢進プロスタグランジンが子宮筋を収縮させる詳細な作用機序は不明ジノプロストン(PGE2)(プロスタグランジンE2)(→223ページ)妊娠末期における陣痛誘発ならびに陣痛促進前置胎盤、児頭骨盤不均衡、過強陣痛、胎児機能不全、帝王切開または子宮切開等の既往、オキシトシン・ジノプロスト投与中の患者過強陣痛、胎児機能不全徴候、嘔気・嘔吐、顔面紅潮プロスタグランジンが子宮筋を収縮させる詳細な作用機序は不明ゲメプロスト(PGE1誘導体)(プレグランディンⓇ)(→224ページ)妊娠中期における治療的流産前置胎盤、骨盤内感染による発熱子宮破裂、子宮頸管裂傷、心筋梗塞プロスタグランジンが子宮筋を収縮させる詳細な作用機序は不明メチルエルゴメトリンマレイン酸塩(メチルエルゴメトリン)(→224ページ)子宮収縮の促進、子宮出血の予防および治療目的妊婦、児頭娩出前、重篤な虚血性心疾患またはその既往、敗血症心筋梗塞、狭心症、冠動脈れん縮、房室ブロック子宮平滑筋に選択的に作用して子宮を持続的に収縮させる投与後の胎児機能不全や過強陣痛に注意 子宮収縮薬は、分娩誘発・促進、微弱陣痛などの際に有効な薬剤だが、投与にあたっては分娩監視装置を用いた分娩監視を行い、胎児機能不全や過強陣痛に注意することが重要である。オキシトシン、ジノプロスト(プロスタグランジンF2α)、ジノプロストン(プロスタグランジンE2)は、陣痛促進のための薬剤として臨床現場で使用されており、このうちオキシトシンとプロスタグランジンF2αは、点滴静注によって投与量を厳密にコントロールしながら使用する。プロスタグランジンE2は内服薬であり、子宮収縮の厳密なコントロールができないため、注意が必要である。東邦大学大学院医学研究科産科婦人科学講座 教授●中田雅彦 なかた まさひこ128 ペリネイタルケア 2019 新春増刊
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