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マタニティーブルーズは、産後の約2週間以内に生じる一過性の情動障害である。日本では約30%に発症するという報告がある。産後うつ病は、出産から数カ月以内で発症し、1日中続く抑うつ気分、あるいは興味・関心の低下が2週間以上持続して、育児や家事などの日常生活に支障を来した病態をいう。日本での頻度は約10〜15%という報告がある。特に産後うつ病は、褥婦の自殺や子どもへのボンディング障害など不適切な育児環境のリスクであり、早期発見と適切なケアが大切である。不適切な育児環境のリスクコンパクト解説ペリネイタルケア 2019年 夏季増刊210西郡秀和 にしごおり ひでかず福島県立医科大学ふくしま子ども・女性医療支援センター 教授菊地紗耶 きくち さや東北大学病院精神科 院内講師第   章 産褥期のメンタルヘルス3神経細胞と神経伝達物質産後うつ病/マタニティーブルーズ2シナプス小胞トランスポーター神経伝達物質神経伝達物質受容体神経細胞一部再取り込み代謝情報生合成の低下?放出の低下?代謝の低下?再取り込みの低下?感受性の低下?エストロゲン急激低下

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