るのか、微弱陣痛、回旋異常、骨盤型などの原因を検索するとともに、各体位のメリットとデメリットとを考えて、適切な体位を選択する。3産痛緩和1)分娩経過に伴う痛みの部位と程度の目安を知っていることは、産婦の痛みの理解につながる(図2)。特に、分娩第2期早期は、心窩部と季肋部を除く腹部と腰部全体に高度な疼痛、外陰部周辺と肛門部周辺に中等度の疼痛、大腿部に軽度な痛みを呈する。娩出期には、下腹部と肛門部周辺に高度な疼痛、心窩部と季肋部を除く腹部と腰部全体、外陰部周辺に中等度の疼痛、大腿部に軽度な痛みを呈することが多い。2)産痛緩和方法には、腰部圧迫と肛門圧迫(図3)、温おん罨あん法ぽう、体位変換、アロマテラピーなど、さまざまな方法がある。産通緩和の根拠が立証されているものとそうでないものとがある。個々の産婦が産痛緩和されていると感じるかどうかが重要である。分娩経過に伴う痛みの部位と程度図2(文献3を参考に作成)a.分娩第1期早期b.分娩第1期後期c.分娩第2期早期d.娩出期疼痛強度:■軽度、■中等度、■高度a.分娩第1期早期b.分娩c.分娩第2期早期d.疼痛強度:■軽a.分娩第1期早期a.分娩第1期早期b.分娩第1期後期c.分娩第2期早期d.娩出期疼痛強度:■軽度、■中等度、■高度b.分娩第1期後期a.分娩第1期早期b.分娩c.分娩第2期早期d.疼痛強度:■軽c.分娩第2期早期a.分娩第1期早期b.分娩第1期後期c.分娩第2期早期d.娩出期疼痛強度:■軽度、■中等度、■高度d.娩出期腰部圧迫と肛門圧迫の併用(側臥位編)図3ペリネイタルケア 2020年 新春増刊44
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