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1脳出血れます。内科的治療降圧療法多くの急性期脳出血患者には、血圧上昇が見られます。血圧上昇は、再出血や血腫の拡大、血腫周囲の脳浮腫の拡大に影響します。そのため、血圧を一定レベルまで下げる必要があります。以前は、重度の脳出血の場合は、脳血流自動調節能が障害されている可能性があり、降圧療法によって脳血流が低下し、血腫周囲の循環障害を引き起こす危険があるので、収縮期血圧が180mmHgを超えないと降圧療法の適応となりませんでした。しかし『脳卒中治療ガイドライン2015』6)では、脳出血急性期の血圧はできるだけ早期に収縮期血圧140mmHg未満に下降させるように改定されました7)。降圧薬は、わが国ではCa拮抗薬のニカルジピンの微量点滴静注が用いられています。抗浮腫療法脳出血の血腫によって周辺組織が圧迫されると脳浮腫をきたします。一般的に、脳浮腫は発症数時間後から起こり始め、3〜6日後に最大となり、徐々に改善していきます。脳出血によって起こる脳浮腫は、脳梗塞と比較して長期にわたり遷延する傾向があるため、2週間程度は注意します。表4脳出血の外科的治療血腫除去術開頭血腫除去術頭蓋骨の一部を外して脳を露出し、脳表を切開して顕微鏡手術で血腫を取り除き、出血している血管の止血処置を行う。全身麻酔下で開頭術を行うため侵襲は大きいが、確実に血腫を取り除くことができる。重症例では外減圧術を追加もしくは単独で行うこともある。術後はドレーンが挿入されていることが多いので管理が必要。定位的脳内血腫吸引術CTやMRによって血腫を穿刺する位置を決めて、専用のフレームを頭部に固定し、穿頭孔から吸引針を血腫に刺入して吸引する。局所麻酔で治療可能であり、侵襲は小さいが、血腫を盲目的に吸引するため出血を起こす危険性がある。術中の安静が守れない場合は全身麻酔で行う場合もある。内視鏡下血腫除去術穿頭により血腫に内視鏡用シースを挿入し、血腫や周囲の脳を内視鏡で観察しながら血腫吸引を行う。全身麻酔で行われることもあるが局所麻酔でも可能。侵襲は小さく、また止血操作も可能であることが特徴。ドレナージ術脳室ドレナージ急性水頭症により頭蓋内圧が高くなった場合に、緊急的に脳室にチューブを挿入し、体の外部に脳脊髄液を排出することにより一時的に水頭症を改善し頭蓋内圧をコントロールする。15BRAIN NURSING 2017 春季増刊脳血管障害1章
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