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監修のことば 看護学生のころ、どれくらい脳神経疾患とその看護を学習したか覚えていらっしゃいますか。現行では、1年次の「解剖学」と「生理学」で脳や神経系を学び、2年次の「健康障害論」と「成人看護学」でそれぞれ脳神経疾患と回復期にある対象への看護としてリハビリテーションを学習する学校が多いようです。脳神経疾患とその看護が系統立てられたカリキュラムになっていないため、新入職者の教育や指導のほとんどが現場の看護師一人ひとりに委ねられていると言っても過言ではありません。 とくに4月は、新人ナースを迎えると同時にほかの病棟からの異動が重なる時期でもあります。これに先駆けて190の“新人に聞かれる質問”を取り上げ、Q&A形式で解説しました。190は多いと感じられるかもしれません。しかし、新人ナースにとっては365日が“なぜ?”、“どうすればよい?”という疑問や不安の連続ではないでしょうか。むしろ190では足りないかもしれません。 今回、実践・相談・指導の役割を担う脳卒中リハビリテーション看護認定看護師と看護学基礎教育や認定看護師教育に携わる教員がおもに執筆にあたりました。臨床と教育が“Collaboration(コラボ)”することで、新人ナースが自立した学習者に成長できるよう、随所に工夫を凝らしました。たとえば、項目のはじめには先輩から後輩へ「新人ナースに伝えたいこと」を、また「グッと解説」ではワンランク上の知識を提供し、自信を持って根拠が述べられるようにしました。 おもな構成は、1章「疾患と看護の質問」では疾患の解説と疾患ごとの看護ケアの基本について、2章「症状・病態別看護の質問」では脳神経疾患患者に特徴的な症状・病態の解説とそのケアについて、3章「術前・術後看護の質問」ではおもな術式別に術前・術後看護について解説しました。 この1冊が、新人指導サポートブックとして年間を通じてご活用いただけることを願っております。日本脳神経看護研究学会理事長/目白大学メディカルスタッフ研修センターセンター長武田保江

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