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ブレインナーシング 2018年 夏季増刊12急性期広範囲大脳半球 脳梗塞患者への看護日坂ゆかり(ひさか・ゆかり)岐阜大学医学部看護学科成人看護学分野准教授問題リストChapter 21#1脳浮腫や頭蓋内出血リスクに関連した頭蓋内圧亢進の合併症リスク状態#2脳血流低下に関連した非効果的脳組織循環リスク状態#3意識障害や嚥下障害に関連した誤嚥のリスク状態#4片麻痺に関連した身体可動性障害#5高次脳機能障害に関連した身体損傷のリスク状態#6構音障害・失語症に関連した言語的コミュニケーション障害#7片麻痺や活動量低下に関連した深部静脈血栓症の合併症リスク状態#8障害をもったままの今後の生活に関連した患者および家族の不安広範囲の脳梗塞は、心原性脳塞栓症やアテローム血栓性脳梗塞が原因で脳の太い血管が閉塞することによって発症することが多いです。発症直後は脳の血流を再開通させる治療が行われます。広範囲の脳梗塞や心原性脳塞栓症の場合は出血性梗塞となりやすいうえに、脳の血流を再開通させる治療によって、頭蓋内出血を起こすこともあります。また強い脳浮腫も合併するために、頭蓋内圧亢進から脳ヘルニアとなり、重度の障害を残すだけでなく、生命も危険となります。そのため、減圧開頭術を行い生命の危険を回避することもあるので、予防と早期発見がもっとも重要な看護となります。合わせて脳梗塞の拡大と再梗塞を起こさないことを目標に治療が行われます。再梗塞は急性期にもっとも起こりやすく、発症すると患者の障害はより重度となります。以下の問題点は、患者の障害の程度や内容によって優先度を変更する必要がありますが、運動機能障害、高次脳機能障害、嚥下障害は広範囲大脳半球脳梗塞患者には起こりやすい問題です。片麻痺などの運動機能障害は、その後の患者の日常生活動作の自立度に大きく影響します。早期からリハビリテーションを行うことは、患者の機能回復に有効であるため、優先度は高いといえます。
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