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看護計画において、患者の個別性を考慮して立案することが重要であることは言うまでもありません。「標準看護計画を丸写しした看護計画ではいけない」と先輩看護師や看護教員に注意された経験のある人もいるのではないでしょうか。医療は日々進歩し高度化しています。患者個人の社会的背景も複雑になってきています。標準看護計画だけでは、すべての患者に適応した看護実践は不可能です。 しかし、新人看護師や脳神経疾患患者への看護の経験が浅い看護師が、目の前の患者に対して看護計画を考えるときに、疾患の症状や治療などをすべて理解して、患者の状態をもれなくアセスメントしてから看護計画を立案することは現実的に難しいです。標準看護計画をそのまま患者に当てはめるのではなく、標準看護計画を参考にそれぞれの患者の個別性を考慮することで、本当にそれぞれの患者に合った漏れのないより良い看護計画が立案できるのではないかと考えます。 本書では、ただたんに看護計画の内容の項目を記しただけでなく、看護計画を立案するときに知っておいたほうがよいポイントや、問題点を導き出した根拠となるアセスメントも提示しています。なぜその問題点や看護計画が必要なのかという根拠を理解することで、患者ごとの違いを考えた個別性のある看護計画を立案することも可能になると考えます。 日々、脳神経疾患患者への看護を実践している看護師が本書を参考にしていただき、漏れのない一定水準を保った看護計画を立案することに役立てていただければ幸いです。岐阜大学医学部看護学科成人看護学分野准教授日坂ゆかり監修のことば
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