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ブレインナーシング 2018年 夏季増刊8脳神経疾患患者の標準看護計画の活用方法日坂ゆかり(ひさか・ゆかり)岐阜大学医学部看護学科成人看護学分野准教授脳神経疾患患者の標準看護計画の必要性 在院日数短縮の一方で医療の高度化が進み、看護実践の内容も日々複雑に変化しています。新人看護師や他部署から異動してきた看護師、一時的に臨床から離れていた看護師にも、一定水準の看護の実践が求められます。しかし、すぐにすべてを理解して看護を実践するには限界があり、まずは標準看護計画を理解しておくことが必要となります。看護において、患者の個別性に応じた看護計画を立案することが重要であることはいうまでもありません。個別性のある看護を考えるためには、まずは標準看護計画を理解し、それぞれの患者によって何が違っているのか、どこを変えないといけないのかを考えることで、本当にそれぞれの患者に合った個別性のある看護計画を立案することができます。脳神経疾患患者への看護計画は、疾患による違い、病期による違い、重症度による違い、障害による違いなどがあり、看護計画の内容の個別性が高く、標準化することはむずかしいです。しかし、脳神経疾患患者への看護実践の内容は、病態や神経徴候の変化予測と早期発見、重篤化回避のケア、障害に応じた日常生活動作への援助、日常生活動作再獲得に向けたリハビリテーション、不安定な心理面への支援、今後の生活の再構築に向けた支援など、看護計画の内容は多岐にわたり、標準看護計画を参考に考えなければ、全人的に漏れなく必要な時期に必要な看護を計画することは困難といえます。そこで本書では、現場で多くみられる脳神経疾患患者への標準看護計画を作成しました。どのような疾患であるかだけでは標準看護計画を提示しにくい場合には、病期や重症度に分けて作成しています。本書の標準看護計画を手掛かりとして看護計画を立案することで、それぞれの患者に合った漏れのない個別性のある看護計画を立案するための手助けになると考えます。1Chapter1
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