74寝る(臥床)東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座 栗山 千秋仰臥位の影響1褥瘡の好発部位褥瘡の好発部位呼 吸腹腔臓器の圧力が横隔膜にかかるため、肺気量が減少する。肋骨の解剖学的構造のため、胸郭の動きが妨げられ、呼吸機能は低下する循 環仰臥位では静脈還流が増加するが、血圧はあまり変化しない。腫瘍が腹部に存在すると静脈還流が低下するために低血圧になる。下肢を動かさずにいると、深部静脈血栓症のリスクが高まる褥 瘡後頭部、肩甲骨、肘、殿部、踵部に圧迫が生じやすく、適切な栄養管理やポジショニングを行わないと褥瘡が生じる筋骨格系重力に抗する必要が少なくなり、筋活動が大きく低下するために筋肉や骨量が減少し、廃用症候群を招く内分泌系静脈還流が増加したため血液過剰と判断されると、例えば脳下垂体から利尿ホルモンが分泌され、利尿により血液が減少する
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