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29❹脳血管のしくみとはたらき この項では、脳に関係する動脈と静脈について、そのしくみとはたらきを学びます。動脈、静脈の順番で説明します。 脳動脈のしくみについては、ウィリス動脈輪の理解が中心になります。脳静脈のしくみについては、硬膜静脈洞と名のある静脈の走行を覚えましょう。 脳動脈のはたらきとは、たくさんの血液がまんべんなく脳に到着するための通り道、脳静脈のはたらきとは、使用済みのたくさんの血液が滞りなく心臓へと帰るための通り道です。ちなみに、動脈血が運んでいる最も大切なものは、酸素です。静脈血が運んでいる最大の老廃物は二酸化炭素です。ウィリス動脈輪(図1) 大脳を栄養する動脈を大脳動脈といいます。大脳動脈には前大脳動脈、中大脳動脈、後大脳動脈の3本(左右あるので合計6本)があります。すべての大脳動脈の根本は一つの輪になってつながっており、これをウィリス動脈輪といいます。3本の大脳動脈は、それぞれウィリス動脈輪の出口になります。一方、入口は左右の内頚動脈と脳底動脈の3本です。脳血管のしくみとはたらきウィリス動脈輪図1ウィリス動脈輪脳底動脈内頚動脈前大脳動脈中大脳動脈後大脳動脈

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