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36BRAIN NURSING 2020年 春季増刊・ 座位をとるときはドレーンをクランプします。・ ドレーン抜去後は患者の状態によりますが、可能であればすみやかに座位や歩行可能とし、離床を図ります。⁃絶食期間・ 術当日は絶飲食。・ 患者の状態が良ければ術後1日目朝から飲水可能、昼から食事可能。・ 嚥下機能障害が疑われた場合はすみやかに嚥下評価を依頼します。・ 経口摂取が難しければ胃管を挿入し、流動食を早期に開始します。⁃退院・転院の時期・ 発症後2週間は脳血管攣縮期が終了した目安で、この時点で髄液ドレナージが必要であればシャント手術を検討します。・ 日常生活が自立していれば退院を検討します。・ 意識障害、運動麻痺、失語症、高次脳機能障害などの神経症状を認める場合は自院でのリハビリテーションの継続もしくはリハビリテーション病院への転院を検討します。⁃リハビリテーションの開始時期・ 術後1日目からベッドサイドでのリハビリテーションを開始します。未破裂脳動脈瘤⁃神経症状の観察術当日は意識状態、四肢の動き、脳神経の観察を入念に行います。術当日は手術による出血性合併症(脳出血、急性硬膜下出血、急性硬膜外出血)や虚血性合併症(脳のう梗こう塞そく)により神経症状を呈する可能性があるため早期に発見し、すみやかに治療を行うことがとても重要です。術後管理が得意になる!クリッピング術後の看護ポイント

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