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41BRAIN NURSING 2020年 夏季増刊2急性期治療と看護くも膜下出血の原因でもっとも多い脳動脈瘤の場合は、開頭クリッピング術とコイル塞栓術のいずれかを行います(図1)。治療法の選択に明確な決まりはなく、症例ごとに使い分けています。開頭クリッピング術脳動脈瘤を顕微鏡で観察し、脳動脈瘤の破裂部位への血流をクリップで遮断することで再出血を防ぐ治療です(図1a、b)。脳内出血を合併した症例や血管内治療が困難な症例(脳動脈瘤が微小な場合や重要な血管が脳動脈瘤から出ているなど)に実施することが多いです。頭蓋内圧亢進症例では頭蓋骨を外した状態で皮膚を閉じることで頭蓋内圧を下げる外減圧術を行えたり、くも膜下出血自体を可能な限り直接洗浄除去できることがメリットです。くも膜下出血の治療法にはどのような種類があるのでしょうか?Q22大きく分けて開頭クリッピング術とコイル塞栓術があります。A図1 開頭クリッピング術とコイル塞栓術a.破裂内頚動脈瘤の術中所見。破裂した脳動脈瘤の先端は血餅に覆われている。b.開頭クリッピング術で脳動脈瘤への血流を遮断している。c.破裂脳底動脈瘤の血管造影画像。d.コイル塞栓術後は脳動脈瘤が描出されなくなった。acbd

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