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OPE NURSING 2017 春季増刊10◎兵庫医科大学麻酔科学・疼痛制御科学講座主任教授 廣瀬宗孝いつどんな合併症が起こりやすい?全身麻酔 手術室入室❶モニタリング開始❹気管挿管❸麻酔導入開始❷末梢静脈ルート確保麻酔科医看護師モニターのチェック肺梗塞(前日~手術室入室までの間に、肺血栓塞栓症や骨折後の肺脂肪塞栓をきたしていることがあり、入室後のSpO2低下で明らかになることがある)モニター装着表皮のびらん(皮膚炎症部位へ電極を貼付したために生じる)気管挿管 血圧上昇  気管挿管困難  迷走神経反射 喉頭浮腫  片肺挿管  食道挿管 歯牙損傷  喘息  誤嚥  反回神経麻痺 術後の嗄声  不整脈  心停止  心筋虚血 気道閉塞  低酸素血症 高二酸化炭素血症  皮膚発赤(気管チューブを固定するテープによる)  術中覚醒 喉頭痙攣と気管支痙攣  気胸気管挿管の介助気管挿管困難(ビデオ喉頭鏡、声門上器具、輪状甲状膜切開器具などの準備不良)反回神経麻痺(カフへの空気の入れすぎ)術後の嗄声(カフへの空気の入れすぎ)麻酔導入 血圧低下  マスク換気困難  不整脈(特に徐脈)  心停止  気道閉塞 低酸素血症  高二酸化炭素血症  術中覚醒 喉頭痙攣と気管支痙攣 皮膚発赤(末梢静脈と思われたルートが皮下に挿入されていることに気づかなかったため、チオペンタールナトリウム、プロポフォール、ロクロニウム臭化物などを誤って皮下投与すると生じる可能性があり、皮膚潰瘍をきたすこともある) アナフィラキシーショックマスク換気困難(エアウェイの準備不良、triple airway maneuverの補助不良など)急な体動によるルート抜去(プロポフォールやロクロニウム臭化物による血管痛により、突然、末梢静脈ルートが確保されている上肢が動いてルートが抜去されることがある)麻酔導入の介助ルート確保皮膚発赤(アルコール禁の患者にアルコール綿を使用してしまった)末梢神経障害  術後感染ルート確保および介助皮膚発赤末梢神経障害術後感染*:看護師が特定行為として行う場合

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