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OPE NURSING 2019年 春季増刊 181第4章そのほかの術中管理に使用する薬剤局所止血薬D液状フィブリン接着剤-噴霧・塗布タイプ(ベリプラスト®P、ボルヒール®)バイアル準備時:使用前に血液製剤使用の同意書を確認する。1箱に2種類の乾燥製剤(フィブリノゲンとトロンビン)とそれぞれ専用の溶解剤が梱包されているので、製剤と溶解液の組み合わせを確認する。使用時:フィブリノゲン液とトロンビン液が接触するとすぐにフィブリン塊が生じるので、術野で使用するまで2剤が接触しないように注意する。マスト知識:フィブリノゲン液にはフィブリノゲン、第因子、アプロチニンが含まれる。トロンビン液にはトロンビンと塩化カルシウムが含まれており、トロンビンでフィブリノゲンがフィブリンに変化し凝固する。凝固したフィブリン塊は第因子で強化され、アプロチニンがプラスミンによる分解を抑制している。材料は人血液由来なので使用前に血液製剤使用の同意書を確認する!1箱に2種類の乾燥製剤と専用の溶解剤が梱包されているので、組み合わせを間違えないように溶解する!術野で使用するまで2剤が接触しないように注意する!123シート状フィブリン接着剤-貼付タイプ(タコシール®)シート準備時:材料は人血液由来なので使用前に血液製剤使用の同意書を確認する。複数の規格があるので使用する製剤規格を確認する。使用時:貼付面が黄色であることを確認する。使用前に生理食塩水で軽く湿潤させてから使用すると組織とのフィッティングがよい。乾燥したまま使用することもある。出血部位に貼付した後に数分間、軽く圧迫する。マスト知識:製剤はウマコラーゲンのシート表面に人フィブリノゲンとトロンビンを固着しているので、貼付した表面でフィブリン膜ができる。シートにはアプロチニンなどの抗線溶薬が配合されていないので、線溶が亢進した状態では効果が低い可能性がある。また、外科的出血の場合には効果はない。輸血と同じように血液製剤として取り扱う!製剤はウマコラーゲンのシート表面に人フィブリノゲンとトロンビンを塗布しているので、貼付した表面でフィブリンができる!凝固活性成分固着面(黄色)とコラーゲン面(白色)があるので貼付する固着面を間違えない!123

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