「整形外科器械出し・外回り最強マニュアル 上肢・脊椎編」ができあがりました。整形外科では各部位に合わせた手術法が数多くあり、それぞれの専用器具が開発されています。リバース型人工肩関節のようにまったく新しく日本に導入され、たちまちスタンダートな手術法となったものがあります。一方で、頚椎前方固定術や髄内釘のように以前からある手術法も改良を重ね、より安全かつ正確に手術できるようになっています。 本増刊号の編集にあたってはNTT東日本関東病院 手術部長、整形外科部長の大江隆史先生と相談しながら、各手術法に熟達した先生方に執筆を依頼して作り上げていきました。各部の解剖と疾患、手術の適応、手術の流れとその介助法について、イラストなど豊富に盛り込んだ内容にしております。これまで整形外科を担当したことのない初心者ナースにも取っつきやすく、見て、そして読んでもらえる本になりました。ひょっとしたら整形外科を初めて回っている研修医の先生もこっそり読んでいるかもしれませんよ。 手術は外科医が行う、と一般の人は誤解していますが、整形外科医ができることは限られています。器械出し看護師、外回り看護師、臨床工学技士、放射線技師、中央材料室の方々など手術室に関わるメディカルスタッフの緊密な連携があってこそ、安全かつ迅速な手術の遂行が可能です。そのため担当する職務の必要度に応じて、手術の目的・内容・方法を理解しておくことは極めて重要かつ必要です。この増刊号がその一助になることを祈っております。竹下克志 自治医科大学 整形外科教授編者のことば3OPE NURSING 2019 秋季増刊
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