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解剖の特徴膝関節は骨、その間のクッションである軟骨や半月板、骨をつなぐ靱帯、そして動きをつかさどる大腿四頭筋と屈筋群で構成されている。膝は人体最大の関節で常に大きな負荷がかかっており、歩行時には大腿骨と脛骨の間に体重の2~3倍の荷重がかかる。そのため軟骨や半月板が摩耗し変形性関節症にいたる頻度が最も多い関節である。膝関節には伸展0°から屈曲150°ほどの動きがあるが、実際は単純な動きではなく、屈伸に伴って回旋や滑りを伴った複雑な動きをしている。また、膝関節の骨どうしは直接噛み合っているわけではなく、骨の構造だけでは非常に不安定で、その間を埋める内外側の半月板や骨をつなぐ4本の靱帯が膝の安定性に重要な役割を果たしている。したがって、膝をひねるなどの外傷で半月板や靱帯は損傷を受けやすい。また膝蓋骨は大腿四頭筋に付着し、膝を伸ばす際に滑車のように働いており大きな負荷がかかることや、膝の1番前の浅いところにあるため直接打撲しやすいなど骨折が多い。(1)部位別の機能解剖と特徴膝B富山大学附属病院 整形外科診療准教授 下条竜一網目状の動脈膝前面には膝蓋骨を取り囲むように動脈が走っている。多くのアプローチで切離することがあり、止血が大切である。また関節鏡では盲目的に損傷しないように注意を要する。内側の伏在神経に注意伏在神経は縫工筋の内側に沿って下行し、途中で膝蓋下枝を出す。膝前方や内側アプローチではこれらの神経を損傷して膝前面や下腿内側のしびれを生じることがあるので注意が必要。膝前面の動脈、神経外側上膝動脈内側上膝動脈伏在神経膝蓋下枝外側下膝動脈縫工筋伏在神経内側下膝動脈内側の伏在神経に注意伏在神経内側の伏在神経に注意伏在神経は縫工筋の内側に沿って下行し、途中で膝蓋下枝を出内側の伏在神経に注意13OPE NURSING 2020 春季増刊第章1下肢手術の解剖&手術の基礎知識

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