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66 OPE NURSING 2021年 春季増刊なぜこうする? あんしんポイント手術室のセッティング 内視鏡外科手術では、手術台の周囲に多くの医療機器が並び、床にはコード類が多く、エネルギーデバイスなどのフットスイッチも並ぶことになる。足元がコード類に引っかかることがないように整理する必要がある。フットスイッチの位置は術者に確認し、使いやすい位置に調整する。おのおのの機器の配置は、術式によって違うが、手術操作や器械出しがスムーズに行えるように配置する。 なお、胃がん手術では術中に術者の立ち位置が変わるので、移動できるスペースをとっておく必要がある。また、フットスイッチも移動できるようにしておく。体位固定 内視鏡外科手術では、視野を展開するために、手術台を上下左右にローテーションすることが多く、長時間、過度に傾いた状態で手術を行うことも少なくない。体のずれや圧迫により、褥瘡や神経麻痺をきたすことがあり、呼吸や循環、神経などの障害をきたさないよう、過度の圧迫や伸展がないことに注意して、しっかり固定する必要がある。機器・器材の準備 食道や胃の内視鏡外科手術では、多数の自動縫合器や吻合器を使用するが、サイズや種類は、個々の症例によって違うことが多い。自動縫合器や吻合器、カートリッジ、ガーゼや糸、止血器材など、術中に使う可能性のある器材をすべて術前に確認し、手術室内に準備しておく必要がある。だからこうしよう! 看護のポイント手術室のセッティング 機器類の配置は術式により決めているが、器械出し看護師は術者に器械を無理なく手渡せるように立ち位置の調整をしよう。通常、術者の利き手近くにいるのがよいといわれている。 内視鏡モニターは、術者の正面に配置するが、手術の進行を共有するために器械出し看護師もよく見えるに位置に立つようにしよう。見にくい場合は、器械出し看護師用のモニターを設置してもらおう。体位固定 褥瘡は加重部位、体位固定具による圧迫、ベッドローテーション時のずれなどにより生じやすい。また、神経損傷は体位固定具の圧迫、過度の抑制、関節の可動域を越える他動などによりきたしやすい1)。体位作製時は除圧マットやスポンジを有効に使用し、無理な加重や圧迫が起こらないようにする。また、関節は過度の伸展や屈曲をしないように、細心の注意を払う必要がある。体

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