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26Neonatal Care 2017 秋季増刊ても、常に各施設で検討しておくことが望ましいです。 また、挿管・人工呼吸管理中に鎮静を要する場合もあり、二次的に薬剤合併症や分泌物貯留による無気肺を生じる可能性も考慮しておく必要があります。極・超低出生体重児の場合には、長期挿管により高口蓋となり、哺乳へ影響することがあります。●気管チューブ交換 挿管中は、チューブ位置の変更や固定テープによる皮膚トラブルの予防・対応を目的として、あるいはテープの汚染や分泌物での粘着性低下のため、テープの貼り換えを行うことがしばしばあります。気管チューブの交換目的は、①チューブの折れ曲がり、②分泌物によるチューブ閉塞、③計画外抜管、④チューブのサイズ変更、⑤挿管経路の変更、などが挙げられます。①〜③は緊急対応ですが、いずれの場合もサイズ変更の機会となり得ます。特に、分泌物が多い場合や換気効率が不十分な状況では、サイズを一つ上げるだけでも改善を期待できます。また、再挿管が難しいケースや、長期挿管となっているケースでは、固定性の比較的良い経鼻挿管に変更することも選択肢ですし、より長期的な管理が想定される場合や児の安楽のために気管切開が検討されることもあります。片肺挿管(X線像)図1片肺挿管となり、気管内チューブは右気管支に入り、左肺は無気肺となっています。Wilson-Mikity症候群のように気腫性病変がある場合、右肺への過剰な圧供給により気胸が生じることがあります。

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