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早産児の呼吸障害の原因として、主なものが呼吸窮迫症候群(respiratory distress syndrome;RDS)と、慢性肺疾患(chronic lung disease;CLD)です。この2つの病態は共に、肺が発達の途中であるという視点から考えると理解しやすいので、肺の発達に関する模式図を示します(図1)1)。1.病態生理 RDSは、新生児の肺を広げておく作用がある「肺サーファクタント」という成分が不足呼吸窮迫症候群(RDS)呼吸窮迫症候群(RDS)、慢性肺疾患(CLD)新生児の呼吸器疾患のくすり12章妊娠3週①②③④⑤7週17週24~29週肺サーファクタントの分泌肺胞囊から肺胞へ成熟⑤しっかりした実になる④実がなり始める③枝が伸びる①、②芽が出る肺芽期腺様期管状期終末囊期肺胞期36週CLD(慢性肺疾患)ハイリスクRDS(呼吸窮迫症候群)ハイリスク図1肺の発達(文献1を参考に作成)社会医療法人愛仁会高槻病院小児科・新生児科医長岸上 真 きしがみ・まこと摂南大学薬学部教授河田 興 かわだ・こう(p.60担当)50  ネオネイタルケア 2018 秋季増刊

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