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外陰部の異常3大石 彰浜松医科大学周産母子センター病院講師おおいし・あきら 1.まず正常を見極める外表で分かる新生児の異常の中でも、外陰部はオムツに覆われていて観察しにくい。また、両親は外陰部が正常なのかどうか分かりにくかったり、何となく触れていいのか分からず外陰部に関する疑問は聞きにくかったりするかもしれない。性別は戸籍に載りその児の一生を左右するため、生後間もなく外性器の評価をしっかりしておくことは重要である。診察のポイントいきなり冷たい手で触ると、児が泣いてしまったり陰囊が収縮してしまったりすることもあるため、まず視診をよく行い、その後温めておいた手で触診を行う。出生直後は浮腫があるために外陰部の形態が分かりにくく腫瘤も触知しにくいため、生後2~3日以降の浮腫が取れたときにも診察をする1、2)。▷女児の診察①外尿道口と腟口がどこに開口しているか、②陰核の大きさ、③大陰唇あるいは鼠径部に腫瘤が触れないかを確認する。異常を認める場合には、Anogenital ratioを測定する(図1)2~5)。▷男児の診察①陰囊の形(左右差・陰茎との位置関係)、②精巣が陰囊内に降りているかどうか、③精巣の容積、④陰茎の長さ、⑤外尿道口がどこに開口しているかを確認する。陰茎の長さは、皮下組織の厚みによる誤差を最小限にするため、非勃起時に陰茎を十分に伸展させた状態で、恥骨結合から亀頭先端(包皮先端ではない)まで陰茎背面の距離で測定する2、3)(図1)2~5)。図1 外陰部計測法(文献2~5を参考に作成)ⓐAnogenital ratio=AF/AC、ⓑ伸展陰茎長 陰核基部(C)陰唇小体(F)肛門(A)脂肪を圧排1234ba118  with NEO 2020 秋季増刊

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