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点状出血、出血斑31荒木俊介産業医科大学小児科講師あらき・しゅんすけ1.まず正常を見極めるNICUに入院している赤ちゃんの皮膚は傷つきやすい。特に在胎期間が短い未熟な児ほど、軽微な刺激で皮膚が損傷するため、思いがけない部位に出血斑や点状出血が出現する。n-DPAPやハイフローネーザルカニューラのプロング、気管チューブ、胃チューブなどを固定するテープ、心電図の電極、オムツによる皮膚損傷の場合は、出現した部位や出血斑の形状でも誘因が推定できる(図1)。また新生児蘇生時に背部刺激により、背部に出血斑や手背からの採血後に圧迫による紫斑・出血斑を認めることも少なくない(図2)。経腟分娩では狭い産道を通過するため、眼瞼・両頰・鼻部・口唇までの広範に皮下浮腫とともにうっ血、毛細血管の破綻による皮下出血、点状出血が見られることがある(図3)。出血の程度によるが、その場合持続的な刺激や圧迫がなければ数日で消失する1)(図4)。出血斑は母斑や血管腫との鑑別が難しい場合もあり、安易な説明を家族に行わずに経過を見る必要がある。図1 下腹部から鼠径部にかけての点状出血斑図2 手背採血後の出血斑・紫斑図3 顔面の点状出血(家族の許可を得て掲載)図4 出生後すぐに見られた全身性の点状出血斑276  with NEO 2020 秋季増刊

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