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表2 頭頸部・顔面(つづき)所 見特 徴/注意点など眼眼球結膜下出血<特 徴>分娩時のうっ血により、虹彩周囲の眼球結膜下に出血を来す。<注意点など>生後1カ月ころまでに自然消失する。眼脂・涙目鼻涙管狭窄<特 徴>生後間もなくから流涙と眼脂が認められる。<注意点など>多くは2~3カ月で寛解し、90%は12カ月までに自然治癒する。睫毛内反<特 徴>睫毛の生える向きは正常だが、皮下組織により内側に押されて角膜や結膜に接触する状態。内下側に多い。<注意点など>乳幼児期は睫毛が細く弱いので症状が少なく、ほとんどが自然軽快する。角膜上皮障害や角膜刺激症状があれば手術を検討する。内斜視<特 徴>輻輳調節機能が未熟で、かつ内眼角贅皮があるため、正常でも内斜視のようにみえることがある。<注意点など>新生児期は診察が難しいが、ペンライトの当たる位置の左右差があるようなら紹介する。角膜(黒目の部分)が大きい<特 徴>緑内障は眼圧が上昇して黒目が大きくなる。<注意点など>緑内障は早期手術を要する場合があり、早急に専門医に紹介する。角膜混濁<特 徴>白内障・緑内障のほか、分娩外傷でもみられる。<注意点など>緑内障は早期手術を要する場合があり、早急に専門医に紹介する。青色強膜<特 徴>骨形成不全症などで、胸膜(白目の部分)が青黒い色となる。<注意点など>正常でも青みがかってみえることがある。四肢短縮など他の症状がないか検索する。眼球振盪<特 徴>軽度のものは必ずしも病的とはいえない。<注意点など>高度で持続時間が長い場合は精査する。落陽現象<特 徴>眼球が下方偏位し、虹彩下部が下眼瞼に隠れる現象。軽度のものは必ずしも病的とはいえない。<注意点など>長時間持続する、頻発する、他の症状を合併するときは精査を行う。口 腔先天性歯(魔歯)萌出囊胞<特 徴>出生時に歯の萌出部位に囊胞が形成されたり、歯が萌出されていることがある。乳歯、過剰歯、歯類似組織などがある。<注意点など>自然脱落することもある。授乳時の痛みや脱落歯誤飲のリスクがある場合は口腔外科などに紹介して抜歯する。要緊急対応42  with NEO 2020 秋季増刊

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