6(182 )with NEO 2021 vol.34 no.2自治医科大学附属さいたま医療センター周産期科新生児部門教授細野茂春 ほその・しげはる ハーバード大学の研究ではコロナ禍でWeb会議導入で従来より15%会議時間が増えたと報告されています。実感ではそれ以上の気がします。ノートパソコンでの小さな画面ではもはや老眼で共有画面の資料が読めないので23インチのモニタを買いました。学会もWebとなり事前に音声入りのMP4ファイルの提出を求められるので古いPowerPointでは対応できず、新しいMacを購入し大学から提供されたOfficeを導入し、Web環境を整え日夜奮闘しています。著者近況NCPR2020ガイドライン改訂ポイント:早わかりチェック!細野茂春 ほその・しげはる はじめに JRC蘇生ガイドラインの新生児の蘇生(NCPR)は、国際蘇生連絡委員会(ILCOR)が公表するConsensus on Science with Treatment Recommendations(CoSTR)を基に、ILCORのTask Forceおよび加盟団体から推薦された編集委員によって作成される。NCPRの素案は、日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法委員会が作成している。 CoSTR2020でのアルゴリズムはCoSTR2015から変更はなかったが、NCPR2020では、蘇生の基本である救命の流れを強調したアルゴリズムとし、より臨床現場で使用しやすいように修正を加えた。安定化の流れでは、心拍100/分以上で自発呼吸を認める改訂ポイント11①救命の流れの直線化②ブリーフィングと出生の追加③胸骨圧迫開始時に酸素投与を追加④「アドレナリンの投与」の独立⑤努力呼吸またはチアノーゼの「共にあり」から「どちらかあり」に変更⑥安定化の流れで介入に進む場合は「SpO2モニタを装着し必要時CPAPまたは酸素投与」に変更⑦チアノーゼの後に「酸素化不良」を追加⑧CPAPまたは酸素投与後の評価に「改善傾向あり」を追加⑨CPAPまたは酸素投与後の評価で「改善傾向なし」の場合は「原因検索を行いながら」対応を検討に変更⑩蘇生後のケアは「注意深く呼吸観察を継続」のみに変更⑪注釈の簡潔化特集“with NEO”Update総論
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