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ようこそ循環器の病気ずかんへ広島大学大学院医歯薬保健学研究院応用生命科学部門循環器内科学 教授 木き原はら康やす樹き新しい年度を迎え、循環器病棟やオペ室、あるいは救急外来やCCU・ICUにも新人看護師さんたちが大勢お目見えのことではないでしょうか。なんだかキケンなにおいが漂う部署に任ぜられ、「どうしよう!」と弱気になっている方もおられるかもしれません。そんなときには、心臓血管系の解剖と循環生理と、それに循環器疾患の病態と検査と治療とをまとめてびゅーんと復習したいですよね。循環器は難しいし心電図はわからないからと勉強をスキップしてしまったあなたはなおさら、「それ全部教えてほしい!」とこころの中は絶叫状態なのではないですか? そんな皆さんに大満足を届けたいと、このHEART nursing増刊「循環器の病気ずかん」は生まれました。この「ずかん」は知らない森を歩くときに役立つ「植物図鑑」と一緒です。「植物図鑑」は見ているだけでも楽しいし、どこからでも眺められるし、あっという間に最後まで読めてしまいます。なによりも、森を彩る植物の名前がわかると森が身近に明るく思えてきます。そう、循環器病棟の森で迷子になりそうなあなたを自信満々のあなたに変える「病気のずかん」なのです。とりあえずページをパラパラめくってみてください。すべてのセクションが4ページ前後で一目瞭然、どこからでも読めます。図鑑ですので、わかりやすくやさしい図があなたを迎えてくれます。例えば、病気を扱う章では、図のまわりに「どんな病気?」と「なるほど!治療とケア」がそれぞれ1分で読めるパラグラフで、すーっと病気のエッセンスをつかめるようになっています。机に向かわなくても立ったままナースステーションで学習OKです。それに楽しい一口メモ「ちょっと差がつく解剖トリビア」と「おしえて!Q&A」がおまけのように付いています。実はこのトリビアとQ&Aのコンテンツは結構含蓄が深いものがてんこ盛りです。ベテランも「えっ」とうなるレベルで、あなたの興味を倍増させます。看護師さんや、看護師とチーム医療を進める医師が執筆しているので、かゆいところに手が届くしくみになっています。病気の全体像がつかめたら、「なるほど!治療とケア」と「やってみよう!」で患者さんに行う治療のことも無理なく理解が進みます。どうです、なかなか素敵でしょう! ベテランさんの新人教育としても、また患者さんへの説明にも役立つかもしれません。この「ずかん」をフル活用していただいて、循環器苦手さんゼロの明るい病棟を作っていただければ幸いです。新しい年度を迎え、循環器病棟やオペ室、あるいは救急外来やCCU・ICUに
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