M051751
9/18
112017 秋季増刊はじめにさんに対して、心臓の機能が元に戻るまで①全身臓器・組織への血流維持、②心臓負荷の軽減、③冠血流の増加を行います。これによる心筋への酸素補給増大を目的に使用し、一時的に心臓の代わりをして循環を維持させます(図3、4 1))。3機械的補助循環:IABP、PCPS、VAD 機械的補助循環には、心臓の収縮力を有効に利用する「圧補助法」と、ポンプ機能を補助・代行する「流量補助法」があります。機械的補助循環法の代表的なものには、圧補助を目的とする大動脈内バルーンパンピング(intra aortic balloon pumping;IABP)、流量補助を目的とする経皮的心肺補助装置(percutaneous cardiopulmonary support;PCPS)、ポンプ機能を補助・代行する補助人工心臓〔ventricular assist deviceあるいはsystem;VAD(S)〕があります。IABPやPCPS、VADの補助効果によって循環を維持している患者さんにとっては、生命維持装置といえます。小さなトラブルが図3フォレスター分類と心原性ショック前負荷軽減 利尿薬、血管拡張薬循環血液量増加心収縮力増強CIⅠ群2.2L(/min/m2)PCWP(肺動脈楔入圧)18mmHg正常肺うっ血(+)心原性ショック末梢循環不全 肺うっ血(-)心原性ショック末梢循環不全 肺うっ血(+)Ⅱ群Ⅲ群Ⅳ群前負荷軽減 利尿薬、血管拡張薬心収縮力増強機械的補助循環治療治療治療図2心拍出量を規定する因子心拍出量心拍数交感神経刺激で上昇副交感神経刺激で低下一回拍出量心拍出量=心拍数×一回拍出量一回拍出量=60~80mL心収縮力血管内ボリューム血管抵抗前負荷抵抗血管容量血管後負荷
元のページ
../index.html#9