130051951
17/18

 VFは、基本的に器質的心疾患を有する患者さんに起こることが多く、特に急性冠症候群や心不全増悪の急性期には注意が必要です。そのほかQT延長症候群やブルガダ症候群などの遺伝性不整脈でも認めることがあり、安静時の心電図に異常がないかに注意する必要があります。 ACLSやICLSなどに則り、胸骨圧迫・除細動を行いながら、並行して気道確保・静脈ルートの確保を行います図11)。VFに対しては速やかに除細動を行うことが重要なので、モニターでVFを見たら、できるだけ早く除細動治療を行えるこの不整脈はココがポイントポイント1VFは、急性冠症候群や心不全増悪の急性期に起こりやすく注意が必要ポイント2VFを見たら、何はともあれ救命治療! なかでも除細動が最優先 心停止をきたしており、速やかな救命処置が必要になります。ACLSやICLSなどの急変対応に則り、①人を呼ぶ(コードブルーなど)、②胸骨圧迫の開始、③電気的除細動や救急カートなどの準備を順次行う必要があります。日頃から急変対応のトレーニングを受け、いざというときにすぐに行動できるように、知識をブラッシュアップして実践できるようにしておくことが大切です。すぐにドクターコール!!では何をする? VFでは、心臓のポンプ機能が破綻し、心停止となっている。そのため、意識は消失し、脈拍は触れなくなる。患者さんの症状はどうだろう? モニター心電図では、R on TからVFへ移行している。心電図の波形を見てみよう!HEART nursing 2019 秋季増刊  161第3部この心電図はドクターコール!! 第3章

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る