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●●心臓から血液を送り出す際の圧力による心臓への負担も減らす また、末梢動脈を拡張させることで血圧低下作用を発揮します。その結果として心臓から血液を送り出す際の心臓にかかる圧力を低下させることができ、心臓の後負荷(心臓から血液を送り出す際の圧力による心臓への負担)も減らすことができます。●●心筋への血流が増加し心臓の負担が減る 加えて心筋を栄養する冠動脈も拡張する作用があり、狭心症や虚血性心筋症の患者さんの心筋への血流を増加させ、心臓の負担を減らしてくれる作用があります。作用部位によって効果が違う! 前述のように、硝酸薬は末梢血管や冠動脈の拡張を通じて心臓や血管を休めてくれる優しい作用の薬剤です。作用部位によってそれぞれ次の効果を発揮します。●●末梢静脈の拡張(強い) 静脈は拡張することによりスペースを2倍以上拡張することができるとされています。静脈拡張によって、肺や心臓(右心房・右心室)に戻ってくる血液量を減少させることができ(前負荷の軽減)、肺うっ血に伴う症状の改善や心臓の負担を減らすことができます。 図1  硝酸薬の作用動脈の拡張(後負荷の低下)静脈の拡張(前負荷の低下)冠動脈の拡張(狭心症の改善)硝酸薬第2章抗狭心症薬(硝酸薬)HEART nursing 2020 春季増刊  35

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