●●DHP系(血管選択型)は 薬剤カタログ 57 〜 62 の薬剤 主に血管平滑筋に作用するため、血圧上昇に対して血管を拡張させ、末梢血管抵抗を下げて血圧を降下させます。または、冠動脈が痙攣を起こして狭窄させ心筋虚血になる冠攣縮性狭心症の予防薬としても発揮します。●●非DHP系(心臓選択型)は 薬剤カタログ 63 と 64 の薬剤 心臓の房室結節に作用して、房室を通る心筋内電気の流れをゆっくりにさせ、脈拍を遅くさせます。そのため、頻脈性不整脈の脈拍コントロールに使用されることが多いです。DHP系Ca拮抗薬が作用するCaチャネルは3種類ある! 基本的にはこのDHP系Ca拮抗薬は血管選択性が高いため、主に降圧薬として使用することが多いです。DHP系Ca拮抗薬はCaチャネルをブロックしてCaの流入を抑えて細胞の興奮(血管収縮)を落ち着かせます。このCaチャネルには主にL型・T型・N型の3種類があり、臓器や場所によって違うチャネルが存在して役割がそれぞれ異なります1)( 図1 )。●●L型Caチャネルのブロックで血圧低下 血管平滑筋に多く存在し、L型Caチャネルをブロックすることで血管を拡張させ、血圧を下げます。 図1 Caチャネルの種類とその特徴血管平滑筋血管平滑筋収縮をブロック・血圧低下ノルアドレナリン放出をブロック・血管拡張、心拍数低下、 レニン分泌抑制心拍数亢進をブロック・心拍数低下交感神経終末洞結節Ca拮抗薬Ca第6章Ca拮抗薬HEART nursing 2020 春季増刊 101
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