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191HEART nursing 2020 秋季増刊各職種と連携を図ろう! ACE阻害薬、ARB、β遮断薬は、長期予後を改善させますが、その効果は実感しにくい薬剤です。そのため、症状がなくても継続する必要性を説明し、十分に効果を発揮するために増量する可能性を説明します。また、これらの薬剤情報提供書には「血圧を下げる」と記載されています。心不全患者さんの場合は血圧が低いこともあるため、服薬目的が「心保護」であることを説明する必要があります。心不全の症状は、β遮断薬導入後2~3カ月以降にゆっくり改善します1)。導入後や増量後では一時的に症状が悪化することもありますが、服薬の継続により改善することを説明します。 当院では薬剤情報提供書、心不全手帳2)、動画3)による指導を行っています。また「病みの軌跡(p.42の図参照)」を活用し、病態を含め治療を理解してもらえるように取り組んでいます。 服薬の不徹底は、心不全増悪による死亡率や入院のリスクを増加させる4)ことから、服薬アドヒアランス(患者さんが積極的に治療方針の決定に参加し、その決定に従って治療を受けること)の向上は心不全治療において重要です。 服薬アドヒアランスの向上には、不良な原因を突き止め、適切な指導を行い、改善させる必要があります。患者さんから薬剤の飲み忘れを報告された場合は図1のように説明しましょう。薬剤数や服用回数の多さが、飲み間違いや飲み忘れの原因である場合は、薬剤の一包化や用法の簡便化(1日1回にまとめる)を検討します。うっかり忘れてしまう患者さんには、目に付く所への薬剤配置や配薬ケース、服薬カレンダーの活用が有効です。特に利尿薬は、その効果から外出時に中断されることがあります。そのため、作用持続時間を説明し、時間をずらしても決められた用量を服用するように指導します。薬剤の特徴、服薬目的をしっかり説明する1効果的な情報共有で服薬アドヒアランスを向上させる2薬を飲み忘れたときはどうすればよいの?・すぐに飲み忘れに気づいたときはその時点で飲みましょう・次の飲む時間が近いときは次回分のみを飲みましょう・前回分の飲み忘れに気がついても2回分を1回で飲んではいけません図1患者さんに聞かれたら…

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