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3Emergency Care 2018 新春増刊プロローグ ICUの扉が開いて中へ足を踏み入れるとピッピッ……タッタッタ……ピンポンピンポン、ヒューヒューと何やら騒がしい音が耳に飛び込んできます。ちょっと緊張感が高まり中へ進むと、一定のリズムで波打つ線や数値が、赤・青・黄・緑などカラフルに表示される画面があちらこちらから目に飛び込んできます。もうあなた自身も高鳴る心拍をドキンドキンと感じずにはいられないですよね。 医師は患者の病態を判断し、治療や管理のために必要なモニターや機能補助装置、治療機器を装着します。しかし、看護師はそうした機器の装着を指示されたり、すでに機器が装着された患者さんの入室を受け入れて管理していくものです。つまり、医師はそれぞれの患者の病態からモニタリングや補助・治療機器の必要性を考えるのですが、看護師の視点は逆なのかもしれません。時に装着された機器から患者の病態を考え、時には機器から重点的に観察するべきポイントを見出しているのではないでしょうか。 本誌では「看護師・研修医・臨床工学技士のための救急・ICUのME機器らくらく攻略ブック」と題して日本大学病院 三木隆弘先生編集の2016年新春増刊を刊行して大好評を得ました。今回の増刊では観点を変えて、使用する機器からどのような病態が見えてくるのかをピックアップしてみました。医師の立場から「看護師の皆さんにここを注意して観てほしい」「こうした変化は〇〇が生じていることがわかる!」といった切り口で構成したので、多くのエキスパート医師を中心に著者として選定しました。現場で皆さんが遭遇する疑問や戸惑いも実例を挙げて看護師の問いに医師が答えるコーナーも取り上げてみました。きっとアル! アル! と思っていただけるのではないでしょうか。患者に装着された機器から呼吸循環病態をどう解析できるのか一緒に学んでみましょう。 明日からICUの扉が開いたとき、心配や不安のドキドキでなく、期待と希望のトキメキをあなたは感じるはずです。はじめに阿南英明藤沢市民病院診療部長・救命救急センター長
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