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28Emer-Log 2019 夏季増刊Mirror image(鏡面反射) 大きな反射面(例えば横隔膜や気管など)ではプローブからのエコービームがその反射面で鏡面反射することによって、そのエコービームの進行方向に鏡像を作り出します。代表的なものとして肝臓におけるmirror imageがあります(図7)。図7では画面向かって左凸の横隔膜(高輝度な曲線:黄矢頭)を確認できるため、その右側(尾側)が肝臓になります。一方で左側(頭側)は横隔膜上なので胸腔になりますが、見ていただくとわかるように横隔膜を挟んで左側にもあたかも肝臓があるように見えます。これがmirror imageであり、EFAST(胸腹腔内出血検索プロトコル:「第3章 A.FAST」を参照)時に確認するmirror signと呼ばれるものです。胸腔内が血胸あるいは胸水を示唆する場合は、図8のように図7とは異なり胸腔内が真っ黒になりmirror imageがありません。いわゆるmirror sign陰性です。また図8で図7 Mirror image図8 Mirror image(ー)図9 Mirror image

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