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24Emer-Log 2019 夏季増刊アーチファクトの鑑別方法D福井県立病院 救命救急センター 医長 瀬良 誠 せら・まこと 皆さんの中にはアーチファクト=邪魔なもの、と考えている方も多いと思いますが、実はアーチファクト自体が診断の助けになることも多々あり、一概に不要なものとはいえないのが現状です。 本来であればアーチファクトの原因となる屈折、反射、減衰などその物理特性を説明し、発生原理を理解してもらった上でアーチファクトの診断上の有用性について述べるべきですが、本増刊の企画趣旨であるエコーへの親しみやすさという観点からその詳細は成書に譲り、臨床で頻度の高い有用なアーチファクトについて述べたいと思います。 アーチファクトを鑑別するためには画像描出時にアーチファクトであることを認識しなくてはいけません。そのためどのようなアーチファクトが存在し、どこで発生しやすいのかを知っておく必要があります。Reverberation(多重反射) Reverberation(多重反射)とは、プローブと強い反射面との間で反射を繰り返すために生じるアーチファクトのことで、両者間の整数倍の深さのところに反射面と同様の虚像が繰り返し現れます。例えば図1は正常肺のエコーですが、プローブと強い反射面(胸膜)との間(①)エコーとは?第1章図1 多重反射①(正常肺のエコー)①②③④①②③④①①

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