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mastoid crestの交点が指標となる錐体骨上縁まで骨削除することが重要である(図3).その他の部位に関しても,骨縁で静脈が圧迫されて静脈還流障害による脳腫脹をきたさないように,十分に骨削除を行う.(中江 竜太/横堀 將司/横田 裕行日本医科大学付属病院高度救命救急センター)引用・参考文献1)苅部 博ほか:頭部外傷手術の基本とピットフォール.脳外誌 22:822—30,20132)横堀 將司ほか:“急性頭蓋内損傷”,321—37(松谷 雅生編:脳神経外科 周術期管理のすべて 第4版,メジカルビュー社,東京,2014)3)CompagnoneC,etal:Themanagementofpatientswithintraduralpost—traumaticmasslesions:amulti-centersurveyofcurrentapproachestosurgicalman-agementin729patientscoordinatedbytheEuropeanBrainInjuryConsortium.Neurosurgery57:1183—92,2005 脳神経外科速報2019年増刊 41外傷 ①開頭血腫除去術章2図2Slash incision methodabc皮膚切開開頭図3急性硬膜下血腫に対する理想的な開頭範囲とその指標矢印:錐体骨上縁cabSupramastoidcrestSquamoussuture開頭範囲が不十分であった場合の対処法 急性硬膜外血腫や急性硬膜下血腫に対する手術で,開頭範囲外からの出血が持続して止血に難渋する場合,または急性硬膜下血腫に対する手術で想定よりも脳腫脹が強い場合は,皮膚切開を追加して開頭を広げる必要がある.その際の皮膚切開は,創傷治癒の観点から,もとの皮膚切開に垂直に追加するのが望ましい. IPST

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