130082009
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【吉村】本日は、今年の日本脳神経血管内治療学会(JSNET)学術総会の会長で,京都大学の石井暁先生をゲストにお迎えしました. 恒例ですが,ご略歴から伺いたいと思います.先生は福岡県のご出身なんですね?【石井】はい.北九州市と福岡市の間にある遠賀郡水巻町という田園地帯です.高校は地元の東筑高校に進学しました.父母,祖父母ともそこの出身で,地元の人たちがみんな行くような普通の学校です.進学校ですが,野球で時々甲子園に出場するほうが有名かもしれないです.【吉村】そうでしたか.そのような中で,医学部を目指されたのはなぜですか?【石井】母親は薬剤師だったんですが父はサラリーマンで,周りにも母以外に医療関係者はいませんでした.ただ子どもの頃から父に,「お金や出世も大事かもしれないけれど,何か人の役に立つような仕事を見つけなさい」と言われていて,それで漠然と,直接的に人に感謝される医師のよう予備校で教育の魅力を知る1な仕事がいいのかなと思っていました.でも実際のところは,医学部より先に「京大」があったような気がします.周囲も東大より京大を目指す人のほうが多かったですし,何より自由な学風に憧れがありました. それで現役のときに,同級生の一番仲の良かった親友と一緒に京大を受験したんです.彼とはいつも学年で1番,2番を争っていたんですが,彼は合格して自分は落ちてしまった.誘惑の多い地元から離れて暮らそうと決意して,東京の予備校に行くことにしました.京大を目指すなら京都のほうが良いのですが,親友がいる京都は嫌だなと思って.東京には誰も友達とかいなくて,単身赴任で上京していた父親に時々会うくらい.精神的にかなりきつかったですけど,予備校の講師の先生たちは非常に魅力的でしたし,勉強する環境としては良かったのかなと思います.【吉村】見事成し遂げて京大に入ってみて,いかがでしたか?【石井】部活とアルバイトの生活でしたね.私は高校までずっとテニス部だったんですけれども,福岡県立東筑高校卒業京都大学医学部卒業京都大学医学部附属病院脳神経外科倉敷中央病院脳神経外科京都大学大学院医学研究科博士課程カリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部放射線科脳血管内治療部神戸市立医療センター中央市民病院脳神経外科副医長京都大学医学部附属病院脳神経外科助教康生会武田病院脳卒中センター脳神経外科部長小倉記念病院脳神経外科主任部長京都大学大学院医学研究科脳神経外科講師京都大学医学部附属病院特定准教授1989年1996年1996年1997年2000年2004年2006年2007年2013年2015年2016年2020年石井 暁先生プロフィール私の手術論no. 105930 脳神経外科速報 vol.30 no.9 2020.9.

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