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INFECTION CONTROL 2017年 春季増刊56 ラウンドのチェック項目を検討する際には、マニュアルや基準・手順の内容を取り入れると、マニュアルの周知状況や遵守状況を把握でき、かつ、再周知ができる。以前、当院で輸液ラインの清潔管理手順を作成した際に、その後のラウンドチェックリストに加えた項目を表1に示す。マニュアルや基準・手順に記載してある表現を使い一行為ずつ確認できるように工夫すると評価しやすい。 当院では、過去に薬剤耐性菌の拡大防止を目的に、薬剤耐性菌が検出された患者の病棟ラウンドを開始したが、目的や方法をあらかじめ現場に伝えないままスタートしたために、突然押し掛けてきたICTからの質問攻めによって、病棟スタッフにラウンドに対する拒否感を抱かせてしまった経験がある。ラウンドの目的や方法を現場と共有しないままラウンドを行うと、現場からの理解が得られず、成果も上がらないことを学んだ。この経験をもとに、毎年度、各部署の感染対策担当者を通して、ラウンド目的、方法、ラウンド時に使用するチェックリスト、各部署へのラウンド日時などを事前に連絡・説明してからラウンドを開始している。この周知によって現場は必要性を理解し、時間の調整や事前の準備ができるようになり、スムーズなラウンドが行えるようになった。特に2016年度からは、全病棟に毎週ラウンドする方法に変更したため、目的や方法について丁寧に説明した。 当院では、毎週全病棟をラウンドするほかに、1病棟を集中的にラウンドする「1ラウンドのチェック項目は自施設のマニュアルの内容を取り入れる。ラウンドの目的や日時、方法、チェックリストの内容などをあらかじめ病棟スタッフに周知する。各病棟の感染対策担当者が参加できるラウンドが効果的である。輸液ラインの清潔管理評価静脈留置針挿入時は、ディスポーザブルの清拭タオル・ディスポーザブルシーツ・鋭利器材の廃棄容器を持参している 側管注時は、清潔に管理された手袋を着用している 手袋着用後はリネンや環境に触れないように、側管注している 更衣の際に三方活栓を外さない。外す場合はキャップをしている 輸液トレーを清潔に管理している 当院における輸液ラインの清潔管理手順に関するチェック項目表1

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