88INFECTION CONTROL 2017 夏季増刊行器を使用する人など、衛生行動を十分に行うことが困難な人の集団である。また、職種により系統立った感染管理教育を受けていない場合もあることを知っておく。講義時のポイント●●高頻度接触部位はどこなのか確認を行う。共同で使用するもの、たとえばリハビリテーション用具や身障者トイレのドアノブなどのコンタクトポイントを確認し、手指衛生や環境清掃の重要性を伝える。●●回復期リハビリテーション病床の患者は、毎日の食事やレクリエーションなど、デイルームで過ごすことが多い。そのため、集団生活という視点で感染対策を考える。●●回復期リハビリテーション病床は、看護師、介護士、リハビリテーションスタッフなどの多職種で構成される。講義を行う際、全職種が理解できる用語に置き換えたり、用語の統一を図ることは重要なポイントである。講義の Point高頻度接触部位とは「手でよく触るところ」と考える。ドアノブ・トイレの洗浄ボタン・トイレ内の手すり・廊下の手すり・リハビリテーション器具など、手でよく触るところを各職種で書き出してみる。身障者トイレなどはADL訓練としてよく使用されるため、排泄後の手洗いを患者指導として行う。高頻度接触部位をどう考える? どう実践する?① 環境表面の管理は、日常的な清掃による汚れやほこりの除去が基本となる。定期的な環境整備(1日1回以上)環境洗浄消毒薬使用② 血液や体液の汚染がある場合は消毒が必要。環境洗浄消毒薬で清掃次亜塩素酸ナトリウム使用時は、事前に拭き取りが必要③ よく触れるところ(高頻度接触部位)を中心に。「あなたの業務では、どこだろうか?」レクチャー・コンテンツ使える!
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