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INFECTION CONTROL 2017 夏季増刊5711第3章サージカルマスクの着脱どうやって教える?講義のツボマスクは医療現場以外でも用いられることが多いため、医療現場で用いる際の注意点を教えるとよい。サージカルマスクの常時着用は、感染者の飛沫で汚染したサージカルマスクが他者のケアでも使用されることにつながる。さらに、汚染したサージカルマスクのままでスタッフステーションなど職員が集まる場所での勤務が行われ、そこで伝播が起こる可能性を秘めている。また、鼻を覆わない、顎につけたままにしているなど不適切な使用は避けるべきである。このようなサージカルマスクの不適切使用では、汚染されたマスク表面に手指が触れることで多剤耐性菌やウイルスの伝播が懸念されるため、使用後はすぐに廃棄することが重要である。適正な使用方法は、サージカルマスクをつけるところから始まる。上下や表裏の確認とプリーツを広げ、鼻部分の隙間の調整を行う必要がある。表裏の確認は、色が付いているものに関しては濃いほうが表であるものが多い。分からない場合は箱から取り出すときに、取り出し口に向いているほうが表である。表裏の確認の必要性は、サージカルマスクの構造に違いがあるからである。日本では法的な構造に関する基準はない2)。表側に撥水加工してあるものが多く、裏側は呼気の吸収性をよくしているものが多い。製造会社により違いがあるため、施設で使用しているものの構造を確認してみることも必要である。サージカルマスクは個人防護具のなかでも安易に使用されるケースが多い。適切な着脱手順とともに適正使用に取り組むことが重要である。引用・参考文献 1) 矢野邦夫監訳.隔離予防策のためのCDCガイドライン 医療現場における感染性微生物の伝播の予防2007年.大阪,丸石製薬,2007,42.http://www.maruishi-pharm.co.jp/med/cdc/all02.pdf 2) 松村芳美.“日本における産業用防じんマスク,医療用マスク及び家庭用マスクの実態”.除染作業等に従事する労働者の放射線障害防止に関する専門家検討会 資料8.2012.http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000028s6j-att/2r98520000028uwa.pdf

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