視点を理解しよう! エリア/部門別 平常時とアウトブレイク発生時のポイント〈共通エリア 病棟 〉 INFECTION CONTROL 2019年 夏季増刊65平常時のポイント●洗面台や手洗い場周辺は可能な限り乾燥させた状態を保つ。●シンク周辺に不要な物品を置かない。●水道の蛇口のレバーやボタンを清潔に保つ。押さえておきたいポイントラウンド時にはチェックリストに基づき、洗面台や手洗い場のシンクの環境が清潔に保たれているかを確認する(表1)。療養環境において薬剤耐性菌の有無にかかわらず、日常清掃を実施することや、湿潤環境は乾燥させることが必要だといわれている1)。洗面台や手洗い場は洗面や歯磨き、手洗いなど頻回に使用する場所であり、水跳ねにより湿潤環境になりやすい。常時の乾燥は困難であるが、微生物を増やさないよう日常的に汚れや水分の除去が必要である3)。よって、洗面台や手洗い場の使用後に水分をこまめに拭き取り、シンク周辺の乾燥状態を保つように心がける。また、経年劣化により排水管部分からの水漏れがみられ、洗面台や手洗い場が湿潤環境になることもある。設備面に問題がある場合には管理部門へ点検や修理を依頼し、湿潤環境を予防する。 前述のように洗面台や手洗い場のシンクは使用することにより水跳ねし4)、シンク周辺に置いている物品が汚染されるリスクがある。物品を置くことにより水跳ねした水が溜まり湿潤環境になりやすく、グラム陰性桿菌の温床となる。清掃しやすい環境や乾燥を保つために、シンク周辺の物品は最小限にとどめる。患者の整容物品や食器類は水跳ねしない場所での保管が必要である。ペーパータオルは水回りに直置きせず、ホルダーに設置し清潔を保つ。医療材料の当院のラウンド時のチェックリスト表1ラウンド区分病室入力者評価時刻前回日同行者実施日部署スコア前々回日実施項目評価前回前々回コメント【手洗い場】1ハンドソープが設置されている2ペーパータオルが設置されている3シンク内に使用済み物品が置かれていない4シンク周辺は整理整頓されている5シンク周辺の乾燥に努めている6シンク全体の汚染がなく清潔に保たれている
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