29洗浄・消毒・滅菌における基礎知識第2章WD(図3、表5) 投入した洗浄剤と、回転するプロペラから勢いよく吐出した洗浄水のシャワーリング効果により、器材に付着した汚染物を除去する。洗浄→すすぎ→熱水消毒→乾燥工程を自動で行うことができるため、作業者への曝露を最小限にすることが可能である。 一度に大量の器材を処理できること、作業者による洗浄のばらつきがないことから広く使用されている。 単槽式や多槽式、超音波洗浄機能付き(国産に多い)など多彩なバリエーションがあり、近年はゾーニングを目的として両扉の単層式を並列に設置する施設が増えている。■洗浄評価目視法、直接判定法、間接判定法を組み合わせて実施し結果を保管する。直接判定法と間接判定法の種類と特徴を理解して実施する必要がある(表6)4)。目視法 洗浄後の器材に付着している残留物を目視で確認する方法で、拡大鏡を使用することが望アルミホイルを使った超音波出力試験図2ガラスびんにアルミホイルを入れて水を満たし、超音波槽へ入れて通常の超音波洗浄を行い、アルミホイルの破断や変化を観察する。WD図3WD洗浄の注意事項表5①分解可能な器材は分解し、鉗子などは90°程度に開く。②器材を入れすぎない(洗浄用バスケットへの積載量は50%程度)、密着させない。③管状器材は専用のラックやアタッチメントを使用する。④洗浄終了後に装置内で長時間放置すると、器材がさびることがある。⑤消毒薬や生理食塩水の入った容器、血液が大量に付着した器材は発泡するため、すすいでから入れる。
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