31洗浄・消毒・滅菌における基礎知識第2章ることが可能である。「洗浄評価判定ガイドライン」4)では、間接判定法をWDの運転時に毎回実施することが望ましいとしているが、少なくとも1回目の運転時に毎日実施する。経済性なども考慮して施設ごとに決定し、洗浄評価の実施記録や洗浄履歴、点検確認記録も関連付けて保管する。洗浄インジケータの種類表7メーカー名製品名アムテック株式会社EVITⓇ、EVITⓇ-SPアルフレッサ ファーマ株式会社ネスコスⓇICW・I株式会社イヌイメデイックスピュアチェックⓇ、ピュアチェックⓇアルカリ、ピュアチェックⓇα株式会社ウドノ医機ウォッシュ・チェックTM株式会社エムエスSIMICON-RIクリーンケミカル株式会社クリーンチェックサクラ精機株式会社STFロードチェック株式会社ニチオンTOSIⓇ、TOSIⓇ-LumCheck株式会社名優gkeフローPCD(文献4より一部改変)スタッフからの質問 答えよう!きちんと中央材料室の職員からの質問今まで洗浄評価を行ったことがなく、器材が適切に洗浄できているかを試験したいのですが、直接判定法や間接判定法など何から始めればいいでしょうか?間接判定法(洗浄インジケータ)の目的は、主にWDの運転トラブルを検知するために実施します。洗浄後の器材の洗浄評価は、アミドブラックを使用した直接判定法が簡単で実施しやすいと思います。 具体的には、洗浄する前の手術器材のなかで血液汚染の強い止血鉗子を10本程度選び、絹糸などでマーキングします。それをほかの手術器械と一緒に通常の洗浄を行い、洗浄後にマーキングした止血鉗子10本を取り出して、アミドブラックを振りかけて2~3分待ちます。その後、水道水で器材のアミドブラックをすすいで、残存したアミドブラック(青色)を確認します。付属の色調表を用いて、青色の濃淡で残留蛋白質を測定することができます。 洗浄後の手術器械すべてをアミドブラックで評価する必要はありません。可能なら洗浄剤メーカーに相談するとよいでしょう。
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