27洗浄・消毒・滅菌における基礎知識第2章 洗浄時の注意事項を表1に示す。 返却された器材を分別、カウントするときは、適切な個人防護具を着用し、針刺しや切創に注意する。■洗浄に使用される洗浄剤 洗浄剤は「酸性洗浄剤」、「酵素系洗浄剤」、「アルカリ性洗浄剤」などに分類され、それぞれの特徴や用途を理解して適切に使用する(表2)。洗浄剤を使用するときは、仕様書通りに濃度を調整し、毎日交換する。■用手(浸漬)洗浄 器材の量が少ない場合や汚染物が乾燥した器材、微細な器材の洗浄に適しているが、曝露中央材料室での洗浄洗浄剤の種類と主な特徴表2洗浄剤特徴用途酸性洗浄剤・金属に対する影響あり・さび除去・熱焼け除去・スケール除去酵素系洗浄剤・中性・弱アルカリ性・アルカリ性より洗浄力に劣る・洗浄物への影響が少ない・40~45℃の温度で使用する・ブラッシング洗浄・浸漬洗浄・軟性内視鏡洗浄アルカリ性洗浄剤・中性より洗浄力に優れる・アルミニウム、銅、真鍮製品、人体への影響あり・超音波洗浄機・ウォッシャーディスインフェクタ(WD)・そのほかの洗浄機次亜塩素酸ナトリウム配合アルカリ性洗浄剤・洗浄力が高い・リフレッシュ洗浄 (金属腐食防止剤添加)・浸漬洗浄その他・予備洗浄剤・潤滑防錆剤・乾燥促進剤・予備洗浄剤は一次処理廃止に使用・メンテナンス剤洗浄時の注意事項表1①洗浄業務を行うスタッフは必要に応じて個人防護具を着用する。②シンクは専用とし、使用後は水分を拭き取って乾燥させる。③金属たわしや研磨目的の製品は使用しない。④ブラシやスポンジなどは定期的に交換し、使用後はよく乾燥させる。病院機能評価では「スポンジは週1回交換する」と指導されている。⑤器材を洗浄したり、すすぐときは、飛散を防止するために容器の中で行う。⑥洗浄、消毒した器材は、十分にすすいで乾燥させる。タオルの上で乾燥させると汚染する危険性があるため、食器乾燥機などを用いる。
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