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味しています。つまり、N95マスクは、5μm以下の飛沫核を95%以上捕集することができるマスクということで、空気予防策を実施するときに使用します。フィットテストとユーザーシールチェック2)N95マスクを使用するときのポイントは、マスクがしっかりと顔にフィットすることです。顔の形や大きさは個人で異なることから、自分に合うマスクの種類を確認します。ある研究では、マスクの種類別にフィットテストをしたところ、合格率が46~82%と幅があり、人によりフィットするマスクの種類が異なることが分かっています3)。自分の顔にフィットするマスクを確認するための評価ツールがフィットテストであり、マスクを着けるたびに、しっかりと顔にフィットしているかを確認するのがユーザーシールチェックになります。フィットテスト図1フィットテストは、1年に1回程度の実施が推奨されています。さらに、施設内で採用するマスクを変更した場合や、体重の増減により顔貌が変わった場合などに実施が推奨されています。甘味や苦味などを用いた定性的フィットテストと、室内の粉塵を測定する定量的フィットテストの2種類があります。定性的フィットテストでは、サッカリン・ナトリウム(甘味)や安息香酸デ図1フィットテストの種類定性的フィットテスト定量的フィットテスト味のあるエアロゾルをフード内で噴霧し、N95マスクを着用した状態で味を感じれば、漏れが生じていることが明らかになる。N95マスクの外側と内側の粒子の割合を測定し、漏れ率を定量的に示す。INFECTION CONTROL 2021年 春季増刊134

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