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使用目的の理解と使用場面による選択ができるように教育する流行早期はさまざまな報道があるなかで、準備された個人防護具に不安を訴える職員もいたと思われますが、各防護具の使用によって感染経路を遮断できることを繰り返し説明します。新型コロナウイルス感染症患者の対応部署には特に、納得できるまで何度も教育機会を設定し、説明を行います。また、患者の状態、診療・看護ケアの内容に対応した個人防護具が選択できるようなツールを作成し図1、着脱による曝露リスクの低減や手間の軽減と、個人防護具の無駄な使用を抑制します。使用頻度の低い部署には個人防護具をセット化して払い出す新型コロナウイルス感染症(疑い)患者の診療のなかでも、鼻咽頭ぬぐい液採取時はくしゃみによるマイクロ飛沫発生のリスクがあり、個人防護具はその予防ができるものを選択します。そのため、日ごろあまり新型コロナウイルス感染症(疑い)患者の診療にあたらない部署には、誤った個人防護具を装着しないようにセット化して現場に渡るようにしています。また、着脱の手順も確認しながら実施できるように、動画などの教育資材を現場で閲覧できるように準備しておきます図2。着脱時の汚染リスクを認識する個人防護具は脱衣時に汚染拡大のリスクがあります。脱衣時に汚染の強いものから脱衣し、汚染拡大のリスクを下げること、また、どの部分が汚染しているのかを“見える化”することにより、脱衣時の汚染拡大リスクを認識することができます。また、手指衛生の動機付けにもなります図3。着衣場所と脱衣場所は分け、再使用するものには脱衣・保管方法を明示する着衣と脱衣の環境が混在しないように、動線やエリアを区別します図4。INFECTION CONTROL 2021年 春季増刊129第2章第1章第4章第5章第6章第7章第8章第3章

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