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透析ケア 2017年夏季増刊1第 章21老廃物を尿として体外に出す3クレアチニンは生体内に存在する物質で、正常では糸球体で濾過され尿細管では再吸収されませんが、わずかに分泌されます。内因性物質であるため測定しやすく、臨床において糸球体濾過量(GFR)の測定に用いられます。糸球体濾過量を反映する検査として、臨床的にはクレアチニンクリアランス(Ccr)が用いられます。クリアランスとは、特定物質が1分間に尿中に排泄された量と同量の特定物質を含む血漿量(mL/min)で表されます。物質x濾 過 Ux(mg/dL)×V(mL/min)Cx(mL/min)=───────────── Px(mg/dL)1分間当たりの尿量V(mL/min)物質xの尿中濃度Ux(mg/dL)同量の物質xを含む血漿量に換算物質xの血漿濃度Px(mg/dL)物質xを含む血漿量クリアランスCx(mL/min)クレアチニン濾 過再吸収されないわずかに分泌される血清クレアチニン濃度Pcr(mg/dL)排 泄1分間当たりの尿量V(mL/min)尿中クレアチニン濃度Ucr(mg/dL) Ucr(mg/dL)×V’(mL)Ccr(mL/min)=────────────── Pcr(mg/dL)×1,440(min)V’=1日尿量(mL)
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