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 4月に透析室に入職した新人スタッフ、そして異動によって透析室で勤務することになった看護師、臨床工学技士のみなさんの多くは、半年以上が経過して透析に関する知識や技術を習得し、さまざまな経験をされたことでしょう。知識や技術の習得に手いっぱいで、目の前の業務に追われる日々を過ごすような時期がようやく過ぎて、すこし余裕が出てきたころだと思います。 このような時期に、透析業務のなかでも難関の一つとされる穿刺を含む透析手技や、トラブル対応、患者対応について、あらためて学び直す機会をもつことが必要です。自分が習得した知識と技術は正しいのか、経験したことはどのような背景で起こったのか、どのような対応をするとよかったのか、などを振り返りながら、知識・技術を修正していきましょう。また、まだ経験していないトラブルが今後発生したときにもきちんと対応できるよう、あらかじめ知識を得ておくことも大切です。 数ヵ月後には後輩スタッフが配属されることでしょう。ここで一歩、みなさん自身がステップアップすることで、安心して後輩スタッフのサポートができますし、後輩スタッフの不安を緩和させることもできると思います。 本書では、Do&Do Not形式で、さまざまな透析看護業務の正しい方法と避けたほうがよい方法を解説しています。実際に臨床現場で行う透析看護業務のポイントが理解できるよう、写真やイラストを用いてわかりやすく解説しています。 透析室勤務経験が少ないスタッフのみなさんは、透析看護業務の理解を深めるために本書をご活用ください。また、すでに透析看護に従事しているみなさんにとっては、本書は後輩スタッフの指導にも役立つ内容となっています。経験豊富なベテランスタッフのみなさんには、さらに透析看護技術を磨くために本書を熟読いただければ幸いです。 最後に、ご多忙にもかかわらず執筆にご協力いただきました先生方に、厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。2017年10月名古屋記念財団新生会第一病院看護部長慢性腎臓病療養指導看護師宮下美子編集にあたって

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