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透析ケア 2018年 夏季増刊 75⑤ふだん着用している衣類と大幅な違いはないか(夏服→冬服、冬服→夏服の衣替え時、寝衣忘れの際の私服着用時などは注意が必要)。⑥車いすを使用している患者では、車いすの持ち手やポケット内に荷物がないことを確認(毎透析時に車いすの重量も測定することが望ましい)。⑦測定値がプリントされる体重計の場合は、測定後ただちに切り離し、ほかの患者の測定値と混同しないようにする。体重測定後の注意点①ふだんの体重増減幅と大幅に違う場合は再測定する。②風袋がきちんと計算されているか確認する(靴の重量、透析中の飲食の有無など)。体重増加が多い場合の確認事項・食事内容、塩分・水分摂取状況・便秘の有無・自尿の減少の有無体重増加が少ない場合の確認事項・食欲低下の有無・嘔吐、下痢などの消化器症状の有無・発熱、発汗の有無 体重増加量は、患者の自宅での過ごし方の指標ともなります。日ごろから体重増加が多い患者の場合は、一方的に責めるのではなく、体重が増えてしまった原因を患者とともに考え、解決策を導くことができるようにしていきましょう。 また、ふだんから体重増加が多いにもかかわらず息苦しさや浮腫などを認めない場合、反対に、体重増加がそれほど多くないにもかかわらず息苦しさや浮腫、高血圧などを認める場合には、ドライウエイトが適正でない可能性もあります。その際はドライウエイトの見直しが必要となる場合もあるので、注意しましょう。バイタルサインのチェック バイタルサインをチェックする際には、その患者のふだんの数値も把握しておくようにしましょう。血 圧血圧が高いとき・体重増加量を確認し、ふだんよりあきらかに高い場合は、安静にして再測定を行う。必要に応じて投薬などの指示を仰ぐ。・自宅での血圧の経過、降圧薬の服用状況を確認する。・頭痛、嘔気、めまい、ふらつき、運動・言語障害などの症状を認める場合は、ただちに医師に報告する。第4章 透析室看護師の仕事と役割
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