血液透析患者に認められる低血圧 血圧とは、動脈の中を血液が流れるときに血液が血管壁を押す圧力のことです。血管内を流れる血液量が多いと血圧は上がりやすくなるので、腎機能障害のために尿量が少なく体液が貯留しやすい末期腎不全患者では、一般的に血圧は高くなります。しかし、透析患者であっても正常よりも血圧が低くなる場合があります。一般的には、収縮期血圧100mmHg以下、拡張期血圧60mmHg以下を低血圧と呼びます。血液透析患者の低血圧としてもっとも多く認めるのは、血液透析を開始してしばらくしてから急に血圧が低下してしまう、というものです。多くは、血管外から血管内への体液の移行量よりも、血液透析による除水量が多い場合に起こります。1ページで早わかり!正常な血管腎機能障害による体液貯留高血圧透析低血圧で虚脱した血管しぼむ脱 血除水量透析開始時血管外から血管内への体液の移行量8透析ケア 2019 夏季増刊1低血圧
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