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下 剤南和広域医療企業団南奈良総合医療センター薬剤部 中島博美(なかしま・ひろみ)どんなふうに効くの?0868透析ケア 2020 夏季増刊酸化マグネシウムは、腸管内で難吸収性の重炭酸塩または炭酸塩となります。これらにより腸管内の浸透圧が上がり、腸管内に水分が取り込まれることで便が軟らかくなって容積が増大し、排便が誘発されます 図1。便秘とは『慢性便秘症診療ガイドライン2017』1)によると、「本来、体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。透析患者の便秘の原因は、高齢化や食物繊維・水分の摂取不足、透析による除水、便秘になりやすい薬剤の服用などが考えられます。下剤は便秘症に用いる薬物であり、数種類の異なった作用機序のものがあります。患者個々の病態に応じたものを選択することが必要です。漫然と投与しないよう、定期的に投与継続を検討する必要があります。胃塩類下剤(酸化マグネシウム)膵液腸管重炭酸塩腸管内に水分が取り込まれる炭酸塩出た!排便血中Mg²+塩類下剤酸化マグネシウム錠図1 塩類下剤の作用機序

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