69透析ケア 2020 夏季増刊第1章 透析関連の合併症治療薬08 下 剤合成二糖類です。体内に吸収されずに大腸に達し、浸透圧作用により腸管内への水の移動を促進し、便を軟らかくします。また、腸内細菌によって分解されて有機酸が生成され、浸透圧を高めるとともに腸管の蠕動運動を促進します。さらに、腸内環境の改善も認められます 図2。プルゼニドⓇ、アローゼンⓇ、ヨーデルⓇ(アントラキノン系誘導体)は、大腸腸管内において、腸内細菌によって加水分解されレインアンスロンとなり、粘膜を刺激して腸管の蠕動運動を促進し、排便を促します 図3。一方、ラキソベロンⓇ(ジフェノール誘導体)は、腸内細菌由来のアリルスルファターゼによって加水分解されジフェノール体となり、大腸粘膜を刺激して腸管の蠕動運動を促進し、排便を促します 図4。浸透圧作用出た!糖類下剤腸内細菌によって分解される水分刺激有機酸有機酸による蠕動運動亢進と浸透圧作用pHが下がり、ビフィズス菌や乳酸菌が増加し、腸内環境が改善される蠕動運動亢進腸管ラキソベロンⓇジフェノール体刺激アリルスルファターゼ蠕動運動亢進腸管ラキソベロンⓇ以外の大腸刺激性下剤レインアンスロン刺激腸内細菌糖類下剤D-ソルビトール経口液/ラグノスⓇNF経口ゼリー分包大腸刺激性下剤プルゼニドⓇ錠/アローゼンⓇ顆粒/ヨーデルⓇS糖衣錠/ラキソベロンⓇ内用液図2 糖類下剤の作用機序図4 ジフェノール誘導体の作用機序図3 アントラキノン系誘導体の作用機序
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